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種族は人間。生まれは一般人。そんな彼がなぜドルイドとなり冒険者になったのか、知りたくはないかい?今からちょっと見ていこうではないか。
シュラム、10歳。状態、迷子。父と母に連れられて、山登りに来ていたのだが、完全なる迷子となった。これではもう、見つかることはなく、ただ死を待つのみだろう。可哀想に。とうとう泣き疲れたのか、彼は力尽きてしまうのだっだ。
彼は目を覚ました。まだ死んではいないようだ。ここはどこだろう。それよりもお腹が減った。なにか食べるものを、、、。
ギー、バタン!
誰か来た!目と目が合う。目の前には年齢不詳の男。種族は、、、人間?30代に見えるが、彼の纏った空気は老人のような気配もある。不思議な男だ。彼が口を開いた。
「お前。名前はなんだ?」声は若い。が、言い回しは古いものだ。いったい何者なのかと、シュラムは戸惑っていた。
「まぁ、いいさ。これでも食べるか?」差し出されたのは山菜やキノコ、その他色々だ。シュラムはお腹が空いていたので、小さく頷いた。
シュラムと男は、食卓を囲んでいる。男の家には椅子が1つしかなかったので、シュラムは逆さにしたカゴに座っている。シュラムはまだ夢の中にいるようで生きた心地がしていない。まだ走馬灯を見ているのではと感じていた。男が口。開いた。
「お前。名前はなんだ?」
「シュラム。」と答えた。
「お前。俺の弟子にならないか?」
シュラムは急な提案に戸惑っている。彼は魔法使いか何かなのか?そもそも、ここは夢の中では無いのか?もう僕は死んでいるのでは?などと考えていると、男が話を続ける。
「言ってなかったが、私は、ドルイドだ。森で生き、森と生きる。精霊を鎮め、自然の力を借りる。そして自然の力の源。魂の円環を守るのが仕事だ。お前。行くとこ無いんじゃないか?」
痛いところを突かれた。シュラムも薄々勘づいていた。分かっていたから余計に涙が溢れる。
シュラムは、ドルイドに弟子入りする事を決心した。
弟子入りしてからも色々あったがそれはまた別の機会に。弟子入りしてからの生活はかなりキツかったが、師匠にドルイドとしての知識と森との付き合い方を学んで彼は18歳になった。その時に、キノコの本を貰ったのだ。
彼は独り立ちして、今は師匠の山を離れ、別の近くの山で暮らす。独り立ちはしたが、師匠のように山だけでの生活はまだまだ出来ない。街に下りて生活をやり繰りするので、師匠には及ばないと感じる。
そんな中で、彼は街におりていた時ドルイドの冒険者を見かける。師匠以外のドルイドを見たのは初めてで、話しかけることは出来なかったが、その冒険者はとても輝いて見えた。
それが彼が冒険者になった理由だろう。他にも冒険者の話は街でたくさん聞いていたし、それだけが理由では無いのだが、彼は冒険者登録を済ませ、冒険者生活の第一歩を踏み出したのであった。
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