恋に恋をする。 若者ならば1度は掛かる病のようなものです。 愚かで身勝手な自己愛。 それでもそこから多くを学び、やがて愛を知るのでしょう。 本来ならば。 力あるものが恋をする自分の姿に酔い、欲望のままに振る舞うことのなんと醜いことか。 自分の為だけに舞台を誂え、「敵」の役割を背負わせたものを嬲り殺し、「ヒロイン」の怯える瞳に気付こうともしない。 若き竜は最後まで何一つ見ようとしませんでした。 女装した冒険者が「ヒロイン」だと疑わないまま死ぬほどに。