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本当に、不思議な夢だった。
いや、夢だったかさえ、定かではないけれど。
だが、きっと、あの出会いはあったのだと、一つ残った花冠が、証明する。
彼女が笑い、話しかけた、あの時間を、彼女を記憶の隅に追いやっていた私は、無為に過ごした。
あぁ、全く、自分の愚かさも、ここまでくれば、笑えて来る。
私は、彼女の言葉に従い、最後まで、彼女の方を向くことはなかった。
きっと、私のような女にでさえ、見送ってほしい、という、そんな期待すら、私は裏切ったのだろう。
後悔は先に立たず。
贈られてきた花冠は、シオンの花。
その意味は。
ルーンフォークの私には、重すぎる言葉だった。
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